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仕事中に病気やケガをして働けなくなった! 収入はどうなるの!? 【労災保険の休業(補償)給付】

仕事が原因のケガや病気で働けなくなったとき、どうすればいいでしょう。労働者は体が資本ですから、働けなくなって突然収入がなくなる不安は計り知れないものがありますね。

そんなとき「労災保険の休業補償給付」があなたの収入をサポートしてくれます。

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労災保険ってなに? 

労災保険の正式名称は「労働者災害補償保険」といい、いわゆる損害保険です。業務上や通退勤途上で起こった病気やケガ(損害)に対して補償してくれます。

業務が原因となる病気やケガのことを「労働災害」、通退勤途上を原因とするものを「通勤災害」呼びますが、二つをまとめて「労災」と呼ぶのが一般的です。

労災による治療費や休職中の収入を補償してくれ、労災が原因で障害が残ったり死亡した場合にも手厚い補償があります。

本記事では労災で働けなくなった際の補償について解説していきます。

労災保険の支給対象者は?

労災保険を受けられる対象者は、労災保険の適用事務所で働くすべての労働者です。正社員・アルバイト・臨時雇用といった雇用形態は問いませんが、経営者(社長・役員)や家族従事者、公務員(国家・地方)、船員などは原則的に支給対象者となりません(例外はあります)。

※一人でも従業員(アルバイト・パート含む)を雇用している事業所は労災保険の適用事務所となり、保険料は全額会社が負担しています。従業員が労災保険料を支払うことはありません。

労災で働けなくなった場合は「休業補償給付(休業給付」が支給される

業務を原因とする労災により働けなくなった場合、「休業補償給付(通勤災害の場合は「休業給付」といいます)」により収入を補償してくれます。

休業日数に応じて、給与の80%が支給される。

労災で会社を休んだ日数分、給与基礎日額の60%を「休業補償給付(休業給付)」として、さらに20%を「休業特別支援金」としてもらえます。

つまり、給与の80%が支給されます。

給与基礎日額とは、労災に遭った日の直前三か月の間に支払われた給与の平均日額で、「月給〇〇万円×3(直前3ヵ月)÷日数(3ヵ月の合計日数)≒基礎給与日額」と計算されます。

※臨時的に支給される「賞与」などは計算に含まれません。

休業補償給付(休業給付)の支給条件は?

労災の「休業補償給付(休業給付)」には原則として3つの支給条件が設定されており、すべてを満たす必要があります。

  1. 労働者が業務上の事由による負傷または疾病によって療養していること
  2. その療養のために労働ができないこと
  3. 労働することができないために、賃金を受けていないこと

1.労働者が業務上の事由による負傷または疾病によって療養していること

ひとつめの条件は、「労働者が業務上の事由による負傷または疾病によって療養していること」。つまり、業務や通勤途上に起因する病気やケガのために、会社を休んで療養している状態のことです。

労災でない傷病は、健康保険の「傷病手当」の対象となりますので、「休業補償給付」の請求はできません。

2.その療養のために労働ができないこと

ふたつめの条件は、「その療養のために労働ができないこと」です。発生時の状況や労働者の業務内容、医師の医学的所見など様々な条件を考慮して判断されます。仕事に支障がない病気やケガはこの条件を満たせない場合があります。

3.労働することができないために、賃金を受けていないこと

よっつめの条件は、「休業した期間について給与の支払いがないこと」です。労災による給付は労働者の生活を補償する制度ですので、会社から十分な賃金の支払いがある場合は支給されません。

  • 休業中でも会社から給与基礎日額の60%以上の賃金支払いがある場合、「休業補償給付(休業給付)」は支給されません。
  • 休業中に給与基礎日額の60%未満の賃金支払いがある場合、「休業補償給付(休業給付)」は支給されます。
  • 一部労働して賃金が支払われた場合、「休業補償給付(休業給付)」は減額されます。

休業補償給付(休業給付)の支給期間は?

3つの支給条件を満たした状態で「休業補償給付(休業給付)」と「休業特別支援金」の請求が通れば、4日目の休業分から支給されます。

待期期間(最初の3日間)について

最初に休んだ3日間のことを「待期期間」といい、待期期間中は「休業補償給付(休業給付)」と「休業特別支援金」は支給されませんが、代わりに会社が休業を補償するよう定められていますので安心してください。

また、この3日間は連続していなくても構いません。有休、公休、欠勤など、休みの形態は問われませんが、待期期間に公休を含めると「休業の必要性」を問われる場合があります。

休業補償給付(休業給付)に期間の制限はない

「休業補償給付(休業給付)」の支給期間に制限はありません。ずっと働くことが出来ないままであれば、支給され続けます。また、療養開始から1年6ヵ月を超える長期療養となった場合、次の二つの要件に該当すると傷病補償年金(通勤災害の場合は「傷病年金」)に変更されます。

  1. その負傷、または疾病が治っていないこと
  2. その負傷、または疾病による障害の程度が傷病等級表の傷病等級に該当すること

上記の要件に該当しない場合、「休業補償給付(休業給付)」が続行されます

休業補償給付(休業給付)申請の流れ

労災による傷病で休職することになっても、本人もしくは家族が請求を行わなければ「休業補償給付(休業給付)」は支給されません。「休業補償給付(休業給付)支給請求書」を労働基準監督署長に提出しましょう。

1.休業(補償)給付支給請求書を用意する

会社を休業する以上、当然ながら会社に報告をする必要があります。その際に協力的な会社であれば、契約している社会保険労務士を通じて「休業補償給付支給請求書(様式第8号)」または「休業給付支給請求書(様式第16号の6)」(通勤災害の場合)を用意してくれます。

ご自身で用意される場合は、所轄の労働基準監督署でもらうことができます。
都道府県労働局(労働基準監督署、公共職業安定所)所在地一覧

また、厚生労働省のHPからダウンロードすることも出来ます。
労災保険給付関係請求書等ダウンロード

※該当ページの注意事項を読んだのちダウンロードできます。

2.請求書に記入していく(休業補償給付支給請求書 様式第8号の場合)

休業補償給付支給請求書には、別紙として「平均賃金算定内訳」があります。2枚で1セットで、本紙の「監督署職員記入欄」、「事業主の証明欄」、「診療担当者の証明欄」以外に記入していきます。

記入するうえで注意したいポイント

休業補償給付支給請求書には、すぐにわからないものや判断に迷うものがありますのでいくつか説明します。

労働保険番号

労働保険番号は、労働基準監督署から事業者(会社)に与えられるものですので、担当部署(総務や経理)に確認しましょう。

また、厚生労働省のHPからでも検索できます。
労働保険適用事業場検索

負傷又は発病年月日

ケガであれば日付がわかりますが、病気だと明確な日付に迷うことがしばしばあります。この場合、病院にかかった初診日で問題ありません。自分が「この日が病気の発生日だ!」と思う日があれば、その日でも構いません。

平均賃金算定内訳

給与基礎日額を算定するため「(別紙)平均賃金算定内訳」のシートに発生から直前3か月分の給与情報を記入しなければなりません。一般的な会社は給与の締め日がありますので、締め日で考えます。

例:「月末締め翌月25日払い」の場合
仮に2017年8月15日を「負傷又は発病年月日」とすると、直前の3ヵ月とは2017年5月~2017年7月ということになります。

3.会社と医療機関から、請求書に証明してもらう

準備した「休業補償給付支給請求書」に、会社と医療機関から証明をしてもらう必要があります。会社の担当部署、受信した医療機関に労災申請の報告をし、支給請求書に証明をもらいましょう。

4.所轄の労働基準監督署に提出する

必要事項を記入し、会社と医療機関からの証明をもらったら、所轄の労働基準監督署に請求書を提出しましょう。

労災と認められ支給決定通知が届いたら、厚生労働本省から休業(補償)給付が支給されます。

まとめ

思いがけない病気やケガは、ある日突然やってきます。その傷病が業務上や通勤途上で発生したものならば、迅速に手続きを行い金銭面での不安を少しでも取り除くことが必要です。

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